映画『メッセージ』感想

どーもっ!アトリエ ピンクバレット の國光です。

『メッセージ』という映画を観ました。

まずは率直な自分の感想から言うと、

どつまらんかったです(-_-;)

もうね、全俺が怒った!( *`ω´)
ってなモンですよ。

洋画好きで今までたくさん観てきた中にはもちろんつまらなかったと感じる映画もいくつかありました。

だけど怒りを感じるほどつまらなかった映画はそうそう無いものです。

今日のボクは激おこですよ( *`ω´)

随分前から面白い映画が無くなったと感じてはいたけど、こんなモノが賞をもらえてしまうほど映画業界は低迷しているんですね(-_-;)

感性は人それぞれなんでコレを「素晴らしい映画」と感じた人も中にはおられると思いますし、それについて悪罵するつもりもありませんが、こんなモノを『未知との遭遇』や『コンタクト』『アビス』といった名作と同列に考えるのだけは本当にやめてほしいと思います。
スピルバーグやロバート・ゼメキス、ジェームズ・キャメロン…名だたる名監督に対して失礼です。
ちなみにわたくし、スピルバーグはあまり好きじゃないんですけどね(´-`)テヘッ

と、ここまでは単純に自分が率直に思った感想なんですが、ここから下は盛大なるネタばれ記事になるのでこれから観てみようと思ってる人は読まない方向でよろしくです。

以下ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

まずはこのアカデミー級C級映画のあらすじをサクっと…

ある日突然世界の12箇所に謎の飛行物体のような物が出現したもんですからさぁ大変!
中にいた宇宙人らしき何かと会話したいんだけどいかんせん言葉が通じまへん。
そこで軍の偉い人は考えました。「そうや!言語学者のルイーズ教授に通訳を依頼しよう!」
ルイーズは同じく軍に召集されていた物理学者のイアンと共に宇宙人が伝えようとしているメッセージを解読して行くのでした。

とまぁ簡単に言ってしまえばこんな感じの話なんですね。

「宇宙人が伝えようとしているメッセージ」
番宣によると「人類へのラストメッセージ」らしいのでめちゃくちゃ気になりますよね?

極端に言えばその答えが知りたいから観るんですよね?

意表をついた物で来るのか?
直球勝負で来るのか?
楽しみですよね?

あとはそのオチに至るまでのプロセスをどんな風に工夫して客を引き込んで行くのか?
宇宙の謎や物理学をどう絡めてくるのか?
知的好奇心がザワザワしますよね?

安心して下さい。全部裏切ってくれますから(^_−)−☆

もう最初から最後までツッコミどころが満載過ぎて書ききれないくらいなのである程度にしておきますが、まず冒頭からいきなりデッカい「ばかうけ」みたいな変な形をしたUFOが突然出現するわけなんですが、どうやってそこに現れたのかは全く説明が無く、「やって来た」では無く「出現した」としか表現できません。
これは一応最後にタネ明かし的な場面はあるんですが、その仕組みについては何も触れられてません。

次に軍の大佐が主人公のルイーズに会いに来るシーンも笑えますよ。
いきなりボイスレコーダーに録音された宇宙人らしき者の声を聞かせて「君ならどう解読する?」「それだけでは分からないわ」
ですよねぇ〜(´ー`)そりゃそうだ(≧∀≦)
初っ端からこの知性のカケラも無いイタイやり取りを見て何となく「え?コレ大丈夫か?」的な嫌な予感はしたんですよ。

って言うか宇宙人とコンタクト取るの早くね?
常識的に考えて、人類史上初めての全く未知なる物体の中にたったの2日で「おじゃましまーす!」って入っていきますか?

まぁそんな流れでルイーズはイアンと共にその宇宙人に接触する事になるんですが、その宇宙人の姿形を見て「え?え?コレでええの??」ってなりました。
だってね、その姿形というのが大昔に子供なんかが描いていた火星人と同じなんですよ。
そう、あのタコですよ。イカですよ。
今時アレは無いでしょ。
もういっそのこと「ワレワレハ、宇宙人ダ」って言ってくれーw
で、そのタコさんだかイカさんが手だか足だかからスミを出して何やら模様のような文字を書き出すんですよ。

もうね、この時点でネタなのかマジなのかサッパリ分かりません。

その一連のやり取りなんかもまぁ酷いのなんのって…ワクワクドキドキするどころかイライラモヤモヤします。

「ワタシタチハヒューマンデス」「アナタハ?」
セイッ!

大した謎解きもないようなそんなくだらない言葉のお勉強シーンなんかに長い尺を取るなら、もうちょっと別のところに力を入れて下さい。

でね、そのタコと言葉のお勉強をしているうちにルイーズは未来が見えるようになって行くんですよ。
「なんでやねんっ!」
と言いたい気持ちを堪えて読んで下さい。ほんまゴメンナサイm(_ _)m

それでですね、ルイーズが見た未来と言うのが、旦那と別れる上に最愛の娘も死ぬという未来なんですよ。

そして何とその未来の旦那というのが物理学者のイアンなんですねー。

そして何と何と最終的にルイーズはその未来を回避する事をせずに受け入れてしまうんですねー。

この場合の「未来」は余裕で変えることが出来る未来なのに、です!

結婚をしない。子供を作らない。

結婚も子供も勝手に出来るモンじゃ無いですからね。

まぁ、100歩くらい譲ったとして、イアンにちゃんと説明してから結婚、子供は作らずに2人で暮らす。

これでいいでしょ。

少なくとも娘が病気で苦しんで死んでいくという未来は回避できます。

それをこのバカ女はあろうことか全て受け入れてしまうんですよ。
頭が完璧にイカれてるとしか思えません。

大人は結婚するのも子供を作るのも自らの意思で決めることが出来るけど、子供は親の都合で産まれて来るだけです。

未来の自分の娘が若くして病気で苦しみながら死んでいくのが分かっているのにこの女は自らの意思でそれを選ぶんですよ。

若くして死ぬ娘の苦しみや、自分の悲しみの大きさより、死ぬまで過ごす時間(思い出)の方が大きい、みたいな綺麗事を作者は言いたかったんでしょうけど、そんなモンはただの身勝手な大人のエゴでしかないでしょ。
仮に子供を産むことが原因で自分が長く生きれないというのならどうぞお好きなようにして下さい。でもこの場合アンタの綺麗事の犠牲になって苦しみながら死んで行くのは子供です。

しかもこの女の酷いところは、旦那であるイアンにその事を話すのは娘が生まれた後なんです。

そんな大事な事、誰がどう考えても先に話さないとダメでしょ。
結局その事が原因となってイアンと別れるんですが、そんな女は絶対に許せないし、二度と関わりたく無いと考えるのは当然ですよね。

自分がこのただでさえくだらない映画に「怒り」まで覚えたという理由がこれです。
まぁ酷い話ですよ。

そして肝心な宇宙人のラストメッセージなる物が、3000年後の自分達を助けてくれだと?その代わりに時間の概念を変える力がある言葉を与えるだと?
いやいや、そもそも時間の概念が全く別物の生物同士がこんな短時間で時間のお話なんか出来る訳が無いでしょう。その場合の3000年後っていつ?って言うか3000年ってナニ?

もうね、設定があまりにもお粗末過ぎて笑えてきますw

とりあえず言いたい事を最低限に抑えてこの辺で締めようと思いますが、他にも軍の展開の仕方や国家間の捉え方、表現の仕方、非現実的な状況が起こった時の人間心理などなど…全てにおいてツッコミどころだらけです。

電話で嫁さんの最期の言葉を司令官に伝える事で攻撃を決めた中国軍(国)をイチ言語学者が動かしてしまうとか、幼稚な発想にもほどがあるでしょε-(´∀`; )

「私が今一番欲しい物はマイフォークである」
ちょっとはシュタインズゲートを見習いなさい。
アカデミー賞受賞作品だかなんだか知らんけど、同じような使い方でも使いどころのセンスに地球から太陽の距離くらいの差があるわ。

HANNNAH(娘の名前)が回文で物語は最初が終わりでもあり最後が始まりでもある!?
「マジかよ!すげー!」
なるかーい!
「宇宙人からのラストメッセージ」とかいうキーワードによって知的好奇心を刺激された人達がこんなもので「ほー!なるほど!」ってなる訳ないでしょw鑑賞者をバカにしとるんですか( *`ω´)

ちょこちょこ言葉遊び的な要素も絡めてるみたいやけど、『物語シリーズ』のセンスを見習いなさい。

言語や時間をキーワードとして使ってるけど日本のアニメの方が余程知的で奥が深いわ。

あかんあかん、このままじゃツッコミが抑えきれずにどんどん出てくるんでそろそろ本当に締めにかかります。

全編通してこの映画はなんか知的なヒューマンドラマみたいな雰囲気を醸し出してはいますが、冷静に鑑賞すればただのペラッペラのC級SF映画です。

おそらくこういったジャンルの映画を好んで見る人は「知的好奇心」を刺激される部分が大きいと思うんですけど、物理学?天文学?生物学?そんな物は全然出てきませんよ。

その代わり哲学や宗教的思想が好きであれこれ理屈をつけてはあたかも凄い事のように解釈するタイプの人達にはたまらない素材だなとは思いました。

哲学や宗教的な話がしたいなら違うジャンルでやって下さい。それが分かっていれば絶対に観てません。

決して哲学や宗教を馬鹿にしていると言うわけではありませんよ。ただ「きれいごと」を悪と考える自分には理解出来ないというだけです。

とにかくこの映画は自分の感性から言うと全く勧める事ができませんが、違う意味で一度観て欲しいとは思います。

それと、自分は見終わった後から鑑賞者に補完させるような無責任な終わり方をする物語は基本的に駄作だと考えてます。
「心地の良い余韻や謎を残して鑑賞者に想像を楽しむ余地を残す事」と「まとめきれず中途半端に作って鑑賞者をモヤモヤさせる事」とは全く別物ですから。

もっと詳しく理解したければ原作を読んでくれ?
映画という決められた時間内に全て収める能力も無いのなら映画にするなよ。

自分の伝えたい事を感じ取ってくれ?
もったいぶらずに言いたい事はハッキリ伝えなさい。

最近は「訳が分からない話」を「難しい話」と勘違いしている人が多過ぎると思います。

撮影場所もほぼ同じ場所の使い回しやし、登場人物もほとんどがエキストラみたいな人達だけ…これ、映画としてはめちゃくちゃ低予算で作ってますよ。
別にロケーションが多ければいいってわけでも無いし、大金をかければ必ず面白い物が出来るってわけでも無いけど、それが出来るのはごく一部の優れた才能の持ち主だけです。

ドゥニ・ビルヌーブくん、残念ながら君にはまだ無理だよ。

ブレードランナーの続編を手掛けたみたいやけど、ドゥニ・ビルヌーブくん、君の実力ではリドリー・スコットの足元にも及ばんよ。

言いたい事があまりにも多すぎてまとまりの無い文章になった気がしますけど、以上が『メッセージ』という映画(一応)に対する自分の感想でした。

あ、あと最後にもうひとつだけ….
洋画の質を決める重要要素のひとつとして『翻訳』がありますが、戸田の奈っちゃんの翻訳で洋画を観て来た世代にとって、今の翻訳はつまらないただの翻訳でしか無いということも洋画の質を下げている大きな要因なのかも知れませんね。

ではまた( ´ ▽ ` )ノ
塗装&エアブラシ&ガンプラの事はアトリエ ピンクバレットにお任せを(`_´)ゞ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です