限定版【科学アドベンチャー《 ANONYMOUS;CODE 》アノニマスコード】クリア(読破)後感想
どーもっ!アトリエ ピンクバレット の國光です。
アノニマスコードをクリア(読破)したので、思った事を正直に書いて行こうと思います。
軽いネタバレが含まれるので、これからやろうと思ってる人は読まないようにして下さい。
限定版【科学アドベンチャー《 ANONYMOUS;CODE 》アノニマスコード】
まず最初に…
先日チラッと書いたんですが、セーブ&ロードという仕組みが非常に分かりづらく、結局最後までテンポが悪かったですね。
正直かなりイラっとしました。
しかもビックリするほどボリュームが少なかったです。
個別ルートみたいなものは無く、基本的に1本道なんですよ。
にも関わらず、こんなん自力で最後までクリアできる人いるんかよ?ってくらい分かりづらかったです。
って言うか、自分はどう考えても分からなかったので、結局ネットで調べてクリアしました。
自分はゲームする時攻略法とかを見て進めるのが嫌なタイプなので、かなり時間をかけていろいろやってみたんですけど、全く分からず、これ以上時間をかけて同じ事を繰り返すのがバカらしくなったので、最終的には攻略サイトを頼ったんですが、やり方を見た時の感想が、「なるほど」とか「そういう事か」じゃなくて、「こんなモン一生分かるかい💦」でした。
駄作とまでは言わずとも、とてもじゃないけど7年もかけた超大作とは言えないし、¥8000円もする内容じゃありませんでしたね。
どうしても『シュタインズゲート』という、決して越える事が出来ない最高傑作と比べてしまうんですが、例えそれを度外視したとしても肩透かし感は否めませんでした。
あー!そういう事かー!
みたいな事や、どんでん返し的な驚きなんかが全くなかったですね。
千代丸氏にしてはストレート過ぎと言うか、ファンタジーに寄り過ぎと言うか、捻りがないと言うか・・・
決してストレートやファンタジーなシナリオが悪いと言ってるワケじゃないんですよ。
千代丸氏らしいのにらしく無いと言う感じなんです。
つまり、書きたい事やアイデアは山ほどあるのに、それらを無理矢理まとめた感がめっちゃ強かったんですよ。
例えばジュノの量子テレポート
これは「対になった量子には相互関係があり、いくら離れた場所にあっても情報を瞬時に共有できる」という、いわゆる「量子もつれ」を利用した理論的には可能だと言われている通信技術の事を指します。
電話は電波、光回線なら光の点滅、つまり電磁波を使って情報を送受信していますよね?
量子もつれはそうじゃないんですよ。
速さとか時空とか関係なく、元から情報を共有してるんです。
片方の状態が観測によって確定した時点で、もう片方の状態も確定する。みたいな事です。
どういう事かと言うと、仮に俺が量子だとして、分裂してもつれて、日本とバチカンに分かれたとしましょう。
で、日本の俺に何かしらの情報を与えます。
するとその瞬間、バチカンにいる俺も同じ情報を共有した事になる。
日本の俺からバチカンの俺にテレパシーか何かの方法を使って情報を瞬時に送ったという事じゃなく、日本の俺が認識(確定)したと同時にバチカンの俺も認識(確定)している。みたいな事です。
一卵性の双子は全く同じDNAって事で、不思議なテレパシーみたいな感覚があると言われる事があるけど、個人的にあれはこの「量子もつれ」が関係しているんじゃないかと思います。
量子テレポーテーションについて詳しく正確に書くと、電子のスピンやら何やらもっとややこしくて長くなってしまうので、かなり簡略的に書きましたが、まぁイメージとしてはそんな感じの現象の事です。
もしこの現象を通信や移動に使えるようになったとしたら、それはもう「通信」や「移動」ではなくて、それこそテレポートみたいな事になります。
だけどよく考えてみて下さい。
量子もつれの状態を作るって事は、相互関係にある量子を予めテレポート先に仕込んでおく必要があるって事になります。
要するに現代の技術で例えるなら、送信機と受信機が必要だって事ですね。
ジュノの能力はそれを利用しているにも関わらず、受信機が必要ないんですよ。
あれでは科学も何も、ただのファンタジー的な瞬間移動です。
そこら中にある量子を思いのままに利用できる能力と言ってしまえばそれで成り立つのかもしれないけど、それだと何でもありになってしまうし。
ちなみにこの量子テレポート、もしこれが移動に使えるような文明レベルになったとして、その装置の仕組みを簡単に言うと、送信側の装置で体を一度粒子レベルに分解し、受信側で再構築する。これを瞬時に行うという仕組みになるそうです。
こういう事を考えても、やっぱ全ての物質はデータって事なんでしょう。
今思えば「ザ・フライ」の原作者って凄いですね。
貴方はそんな装置を使いたいと思いますか?
俺は絶対に使いたくないですね。
アノニマスコードについて深く語ると、ひたすらこんな感じの話が続くので、ここでは量子テレポートだけに止めておきますが、科学アドベンチャーと銘打ってる割りには全体的にちょっと雑な感じがしました。
あと、個人的にこれが面白くなかった決定的な原因になるんですが、最後まで主人公が好きになれませんでした。
って言うか、話が進むにつれてどんどん不快感が強くなりました。
そもそも「ぽろん」って何やねん!
それと全ての登場人物の印象が弱いと感じました。
正確に言うと、キャラは良いのに生かしきれてないと言うか、内容が短過ぎて「その他大勢」みたいな感じで流されてたように感じました。
トゥルーエンドとなる最終章は特にそれが顕著に出てましたね。
仲間全員で力を合わせて困難に立ち向かった感も感じませんでした。
そうしてたハズなんですが、主人公の能力があまりにもチート過ぎて、他がみんなモブに見えるんですよ。
ノンノは可愛い(*´-`)
そんな感じなので、残念ながらラストも全く感動しませんでした。
ノンノは可愛い(*´-`)
とにかく壮大な内容の割にめちゃくちゃ短いんですよ。
7年もあって何故こんな感じになってしまったのか理由が氣になりますね。
この激流みたいな時代で7年も経ったらそりゃ情報もどんどん古くなりますよ💧
あと、自分は『AKIRA』がずっと頭から離れませんでした。
最後に総体的な感想をまとめて言えば、千代丸氏にしてはなんか稚拙な印象が強かったです。
千代丸氏だから期待値が高かったってのはあるんですが、それにしても無理矢理感が酷かった。
最後に、自分も過去にいろいろと調べ、考え、まとめた結果行き着いたところは、千代丸氏と同じく「この世界は仮想現実」という事になるんですが、その世界を作った生命体(神)はもっと次元が上の奴ですよ。
人類に本物の仮想現実なんか絶対に作れませんから。
何度も言うように、自分は『絶対』という言葉を軽々しく使うのが嫌いなんですが、人工知能や仮想現実は人類には絶対に作れません。
となると、アノニマスコードの世界は2次元ではなく3次元世界として描かれてるワケですから、アノニマス君(プレイヤー)は最低でも4次元以上の生命体という事になります。
その辺も自分にはどうもしっくりと来ませんでした。
プレイヤーを物語に介入させるシナリオで1番に思い付くのは2002年に発売されたEver17ですが、あの凄まじく複雑なトリックやどんでん返しに比べると、単純過ぎると言うか、説得力がないと言うか・・・やっぱ稚拙な設定と言うしかないんですよね。
ただ、量子物理学や世界の仕組みなんかにそれほど詳しくないような人なら、内容が単純なだけにファンタジーとして普通に楽しめる内容だとは思います。
ノンノは可愛い(*´-`)
限定版【科学アドベンチャー《 ANONYMOUS;CODE 》アノニマスコード】の自己中ランク=☆☆☆
☆☆☆☆☆☆最高に満足!(番外)
☆☆☆☆☆大満足
☆☆☆☆満足
☆☆☆普通
☆☆不満
☆金返せ!(論外)
定価¥11880
購入価格¥11880
とても残念です。
って言うのが正直なところですが、内容的には興味深いシナリオでした。
ゲームシナリオに関わらず、千代丸氏の知識は凄いと思うし、センスも大好きなんですが、それでも今回の作品は良かったとは言えませんね。
嘘はつくのもつかれるのも嫌いなんで。
そんなふうに思ってる人は結構いるみたいで、今シュタインズゲートをもう一度最初からやるという現象が起こってるようです。
自分はアノニマスコード発売のちょっと前から携帯版をやってるんですが、やっぱシュタインズゲートは凄い作品ですよ。
科学アドベンチャーシリーズに関わらず、世界中のあらゆる作品において、自分はこのジャンルでこれを越えるような作品が出て来る事は無いと思ってるし、千代丸氏本人も「シュタインズゲート以上の作品は(自分には)作れないと思う」みたいな事を言ってますが、それに近いものを創って欲しいとは思うし、期待もしています。
それが科学アドベンチャーシリーズの最終章になると信じています。
ただ、自分と千代丸氏は同世代。
お互い100まで生きるとして、あとたったの50年しかありません。
お互いがこの世界に存在している内にシリーズ完結作をおなしゃす!
エル・プサイ・コングルゥ
注)これは評価と言うような偉そうなものではなく、あくまでも個人的に満足できたかどうかを個人の独断と偏見によりランク化したものです。
また、商品のクオリティだけで判断している訳ではなく、価格も含めた総体的な満足度になります。
過去のブログを”全部”見て、俺の感性と近いと感じる方のみ参考にして下さい(^^)
ほなまた( ´ ▽ ` )ノ
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